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今日は、5月26日日経新聞朝刊の記事について、私の見解を述べさせていただきたいと思います。本当は、23日付けの記事「日本経済短期予測」についての私見を述べたかったのですが、今日の日経新聞を読んでめずらしく反応してしまったのです。というのも、前々回のブログで「ドラッカーと人事制度」について述べたばかりで、実にいいタイミングで記事がでたもんだ!と思ったからです。 なんの記事かというと、第11面の三井物産成果主義撤回の記事です。企業の人事担当者の方や、ご同業の人事系コンサルタントの方は、間違いなく読まれたでしょう。日経のいわゆる見解記事というか暗に方向性を訴えている記事で、非常に注目される記事でもあると思います。 個人的には、成果主義撤回ではなく、槍田社長の言われているとおり「成果至上主義」の撤回というのが正しい捉え方だと思うのですが、記事の表題は、「成果主義の撤回」ですので、ここにある種の意図を感じるわけです。最後の締めくくりも、三井物産だけの問題でなく、日本企業全体の課題である、というふうになっていますので。 先日のブログでご紹介したBSC制度というのは、この成果至上主義を予防するものです。再度ご紹介すると、PFドラッカーは、「事業の目的として利益だけを強調することは、事業の存続を危うくするところまでマネジメントを誤りに導く」とはっきりと言っています。三井物産は、自前で制度設計したかコンサルタントを導入したかはわかりませんが、大企業が制度設計をするときに陥る失敗、すなわち「平準化するために、数値化できるものを評価する」という傾向があったのでしょう。 では、なぜこうなるか、です。これは、評価者教育の手間をかけずに、お題目成果主義を導入したからです。私はこれを成果主義とは呼んでいません。三井物産の成果主義は「結果主義」です。BSC制度でいう成果とはプロセス(教育・成長→業務プロセスの改善→顧客満足度の向上→成果)を含みます。いたずらに定性評価を取り入れただけでは、評価者がとまどうだけです。もちろん、BSCにおいても、制度導入時の評価者によるばらつきが経験上も相当あります。だから、評価者訓練が重要なのです。 この話題については、まだまだ語りつくせないものがありますが、長くなりますので、当社メルマガ(「まぐまぐ」で「経営管理お役立ちメール」を発刊中です → http://www.mag2.com でサイト内検索してください)に譲るとして、最後にひとつ。日本の人事制度は、いまさら年功序列だけの制度には戻れないのです。でも、結果主義もなじまない。では、どうするのか。新しい考え方を取り入れるべきでしょう。新しい考え方とは何か、私は、「社員の成長が会社の発展につながる」制度、さらにはBSCのようなバランス思考があって自社にあう人事制度を会社のトップ自らが陣頭指揮をとって作り上げる、ということだと思います。人事制度に魂がないと、単なるルールです。人事と経営は一体ですから、トップの魂が入っていないと、既存勢力の反発にあったり、役員会の合意がとれなかったり、なかなか進みません。 その点、日本の中小企業は、トップ次第でものごとが進みますから、企業規模が大きくなる前に、人事カルチャーを作ることをお奨めします。年功序列(ノウハウをもったベテラン)も大事、成果も大事、家族手当だって大事だと思いますよ。要は、経営者の方が、社会のために社員のために何を人事ポリシーとするか、です。前職でお世話になった会社の社長さんは、「未来のための少子化対策」として子供4人いれば家族手当10万円でした。これも立派な人事ポリシーだと思います。 |
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